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期間入札の手続き

裁判所が1週間以上1ヶ月以内の範囲で入札期間を定め、その期間内に入札を受け、別に定めた開札期日に開札を行って最高価買受申出人を定める方法です。

この期間入札で売却される不動産については、入札期間が始まる日の2週間前までに裁判所の掲示場か庁舎の中の掲示板に、公告が掲示されます。

買いたいと思う不動産が見つかりましたら、次に、その不動産についてよく調査してください。そのために裁判所では、物件明細書、現況調査報告書、評価書という三つの書類の写しを入札期間が始まる日の1週間前までに備え置き、だれでも見ることができるようにしてあります。

物件明細書には、その不動産を買い受けたときに、買い受けた人がそのまま引き継がなければならない賃借権などの権利があるかどうか、土地か、土地か建物だけを買い受けたときに建物のために地上権が成立するかどうかなどが記載されています。

入札の方法

入札をしようとする人は、執行官から入札書用紙と封筒を受け取り、これに必要事項を記入します。期間入札では、多数の不動産についての入札を同時に行うのが普通ですから、不動産を取り違えないよう注意してください。入札価額は、公告に記載された買受可能価額(売却基準価額の8割)以上でなければなりません。

入札の方法は、入札書を執行官に直接差し出す方法と、入札書を執行官にあてて郵送する方法とがあります。執行官に直接差し出す場合には、入札書を封筒に入れて封をし、その封筒に開札期日を記入した上で、入札期間内に差し出してください。郵送入札をする場合には、入札書を入れて封をし、開札期日を記入した封筒を、更に別の封筒に入れ、執行官にあてた書留郵便で、入札期間内に届くように送付してください。入札期間を過ぎてから配達されたものは、無効となります。いったん提出した入札書は、訂正したり取り消したりすることができません。

保証の提供

入札をするときは、同時に保証を提供しなければなりません。その額は、通常は不動産の売却基準価額の20パーセントですが、それ以上のこともあります。保証の額も公告に記載されています。保証の提供は、次のいずれかの方法でしなければなりません。

第1は、入札する前に、裁判所の預金口座に、最寄りの金融機関から保証の額に相当する金銭を振り込み、金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書(振込依頼書の第2片)を入札保証金振込証明書の用紙に貼ってこれを入札書と共に提出する方法です。この場合、振り込まれた金銭が入札期間中に裁判所の預金口座に入金済みにならないと入札は無効ですから、なるべく「電信扱い」として早めに振り込んでください。入札保証金振込証明書と振込依頼書(3連複写式)の用紙は、入札書用紙と共に執行官室に備え置かれています。

第2は、銀行、損害保険会社、農林中央金庫、商工組合中央金庫、信用金庫又は労働金庫と支払保証委託契約 を締結して、その証明書を提出する方法です。この方法は銀行等が支払保証委託契約の締結に応じてくれることが前提となりますから、まず銀行等と相談してください。

開札

入札期間が終わると、あらかじめ公告されていた開札期日に開札が行われます。

開札は、裁判所の売却場で、執行官が入札書の入った封筒を開封して行われ、入札した人のうち最も高い価額を付けた人が「最高価買受申出人」と定められます。その人の提供した保証は、そのまま裁判所が預かりますが、その他の入札人には、保証を返還します。

売却の許可の決定

最高価買受申出人が決まると、「売却決定期日」(これもあらかじめ公告されています。)が開かれ、最高価買受申出人に不動産を売却するか否かを、裁判所が決定します。最高価買受申出人が不動産を買い受ける資格を有しない場合など、一定の場合には、売却が許可されないこともありますが、通常の場合には売却が許可され、最高価買受申出人は買受人となります。

代金の納付

最高価買受申出人に売却を許可する裁判所の決定が確定しますと、裁判所は、確定の日から1か月以内の適当な日を代金の納付期限と定め、買受人に通知をします。買受人は、定められた期限までに、最寄りの金融機関から裁判所の預金口座に金銭を振り込んで金融機関の領収印のある保管金受入手続添付書を受け取り、それを裁判所に持参する方法、現金を裁判所に持参する方法、裁判所が指定した日本銀行の支店等 に現金を納めて保管金領収書を受け取り、それを裁判所に持参する方法のいずれかにより代金を納付しなければなりません。買受人が期限までに代金を納付しないと、不動産を買い受ける資格を失い、提供していた保証の返還も受けられないことになります。そのため、入札をしようとするときは、入札後短期間のうちに代金全額を納付することができるように、取引のある金融機関等と相談するなどしてあらかじめ資金の準備を しておく必要があります。

代金が納付されると、不動産は買受人の所有となります。

登記

代金が納付されると、裁判所は、登記所に対して、買受人に所有権の移転登記をするよう嘱託します。同時に、前述した「物件明細書」に買受人が引き継がなければならないものとして記載された権利以外の不動産上の権利の登記を、すべて抹消するよう嘱託します。

不動産の引渡し

所有権を取得した買受人は、自ら引き継がなければならない賃借権がある場合などを除き、不動産を占有している者に対して、引渡しを求めることができます。従前の所有者が任意に引き渡さないときなど、一定の場合には、代金を納付した日から6か月以内(建物明渡猶予制度の適用がある場合は6か月経過後9か月以内)に申し立てることによって、引渡命令という裁判をしてもらえます。この裁判がされると、執行官に申し立てて、従前の所有者等を強制的に立ち退かせることができます。

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